「to have + 過去分詞」と、「to+動詞の原形」の違いわかる?
「to have + 過去分詞」は、は 完了不定詞(perfect infinitive) と呼ばれ、「to+動詞の原形」(不定詞)とはちょっと意味がちがってくるよ。

完了不定詞は「〜したこと」「〜してしまったこと」といった 時制のズレ や 原因・理由の説明 に使われる重要な文法。だけど、日本語にはピッタリ当てはまる形がないため、初心者はもちろん、中級者でもつまずきがち…。
この記事では、完了不定詞の意味・使い方をやさしく解説していくね!
完了不定詞とは?
完了不定詞とは、「to have + 過去分詞」 の形で、「すでに起こったこと」「完了したこと」を不定詞で表す文法。
・to have done(何かをしてしまった)
・to have seen(見てしまった)
・to have finished(終えてしまった)
🧭 使い方のポイント:「主節より前のこと」を表す
完了不定詞が使われるのは、文の中の動詞よりも前に起こった出来事を表すときだよ!
She seems to have lost her wallet.
(彼女は財布をなくしてしまったようだ)
→「seems」は現在のこと、「なくした」のはそれより前。

🔤 よく使われる場面・表現パターン
① 推量(〜だったようだ)
He seems to have forgotten the meeting.
(彼は会議を忘れてしまったようだ)
They appear to have left already.
(彼らはすでに出発したようだ)

② 感情表現(〜してうれしい、残念だ)
I’m happy to have worked with you.
(あなたと一緒に働けてうれしかった)
She was sad to have missed the concert.
(彼女はコンサートに行けなくて悲しんでいた)

③ 後悔・非難(〜すべきだったのに、〜すべきではなかった)
◆よく使う構文
should have + 過去分詞
ought to have + 過去分詞
could have + 過去分詞
You should have told me earlier.
(もっと早く教えてくれればよかったのに)
He shouldn’t have said that.
(彼はあんなこと言うべきじゃなかった)

不定詞 と 完了不定詞の違い
形 | 文 | 意味 |
---|---|---|
不定詞 | I’m glad to meet you. | これから会えてうれしい(今会う) |
完了不定詞 | I’m glad to have met you. | 以前に会えてうれしい(過去に会った) |
不定詞は、基本的に「これからの動作」または「今している動作」に使われる。
「I’m glad to meet you.」は、今会っている状態か、これから会うのかどちらか不明になる。
完了不定詞は、「主文の時点より前に完了している動作」を表すので、過去に起こった出来事を表す。
注意とポイント
「to have + 過去分詞」は少し形式ばった言い回し。日常英語では「過去形」で代用することも多いよ。
例えば‥
◆完了不定詞
I’m sorry to have kept you waiting. (お待たせしてすみません。)
◆過去形
I’m sorry I kept you waiting.
◆完了不定詞
I’m happy to have met you.(お会いできてうれしいです。)
◆過去形
I’m happy I met you.
ただし、試験・ライティング・フォーマルな英語では「完了不定詞」が頻出!
完了不定詞が形式ばった響きになる理由
1.時制のズレを明確に示すための構造だから
完了不定詞は「to+have+過去分詞」という長めの形を取り、時制関係をきちん表す。
口語では文脈で時制がわかる場合が多く、わざわざ形式を整える必要がないため、カジュアルな会話で使うとやや堅く感じられるよ。
2.日常会話では省略されることが多いから
ネイティブ同士の会話では、冗長さを避けるために過去形や現在完了で代用する場面が多くあり、「完了不定詞」の形はフォーマルな場や文章寄りの印象を与えるよ。
3.発話の自然なリズムから外れやすいから
have+過去分詞が挟まるとテンポが変わるため、早口の会話では違和感を覚えることもあり。
試験英語ではあえて完了不定詞を使う場面
1.受動態+完了不定詞の組み合わせが自然な場合
It seems to have rained last night.(昨夜は雨が降ったようだ。)のように、推測や伝聞を表す受動態・表現動詞と相性が良い◎
2. 文法問題での正答条件になる場合
特に英検準1級やTOEICの文法問題では、「主文の時制より前の出来事」を表すために完了不定詞が必須になるケースがあります。
例:He is said to have been a great leader.(彼は偉大な指導者だったと言われている。)
3.フォーマルなエッセイやレポートで時制を明確にする場合
学術的な文章や公式文書では、誤解を避けるために時制のズレをきちんと表す必要があるので、完了不定詞を使うよ。

まとめ:完了不定詞
形 | 用法 | 意味 |
---|---|---|
to have + 過去分詞 | 不定詞で「過去のこと」を表す | 〜してしまった、〜したようだ、〜できたのに etc. |
- 主文の時制より前の出来事を表す。
- ニュアンス:やや形式ばった響きがあり、口語では過去形で置き換えられることも多い。
- よく使われる場面:推測・伝聞(It seems to have ~)、感情表現(I’m happy to have ~)、受動態(He is said to have ~)など。
- 試験英語のポイント:文法問題や正式な文章では、時制のズレを明確にするために重要。
完了不定詞は日常会話では省略されがちですが、試験やフォーマルな場面では時制を正確に伝えるためには、重要な表現。
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